Fri 4 Shw 1435 - 1 August 2014
13835
苦難の時に,ムスリムが自分の宗教的な確信を喪失することを怖れて,孤立することはムスタハブである。
質問:最近読んだブハリのハディースで、意味の理解できない箇所がありました。「ムスリムの最もよい財産が羊になる時がやってくるであろう。宗教が苦しめられるのを避けるためにそれを山に連れて行く。」 どうかこの意味をわたしに説明してください。


アッラーに讃えあれ。 ハディースの解説。 このハディースはキターバル・フィタン(7088)など、アル・ブハリのサヒーヒの中で何度も伝えられているハディースである。彼はアブ・サイード・アル・クドリ(アッラーが彼を好まれんことを)の言葉を伝えている。「アッラーの使徒 (かれに平安とアッラーのご加護を)は申された。『ムスリムが持つ最もよい資産が羊となり,それを山の頂上や雨の降る場所に持っていくときが直ぐにやってくる。宗教的責任のために苦境から逃げ出すであろう。』」またサヒーヒ・ムスリム(1888)でも、同じようなハディースが伝えられている。アブ・サイード・クドリ(アッラーが彼を好まれんことを)は一人の男が預言者 (かれに平安とアッラーのご加護を)にやってきた時の会話を伝えている。彼が「最もよい人々は誰ですか」と尋ねると,「アッラーのために自分の財産と自らをかけてジハードのために戦う人々である」と答えた。すると男は「それでは誰ですか」と尋ねたと、「峠で人里はなれて、アッラーを崇めている信者である」と答えられた。 2番目のハディースの言葉であるサアーフの意味は山頂である。1番目のハディースの言葉であるシーブは山と山の間や峠の意味である。アル・ナワウィはシャル・サヒーヒ・ムスリム(13/34)の中で述べている。「これは峠そのものを意味しているのではない。むしろ一人で孤立することを意味する。峠は、通常人里はなれているという意味の比喩として使われている。」 このハディースでは,人々と付き合うことによって宗教的な確信が揺らぎ、教えに背いたり真理から遠ざかりかねない場合,またシルクに陥ったり,イスラームの基本原理や柱を喪失しかねないような苦難にある場合は,自らを孤立させ,人との交流を避ける方が望ましい。 アル・ハーフィズ・イブン・ハジャルはアル・ファース(13/42)の中で述べている。「この伝承は、宗教的な信念が危ぶまれる場合は孤立が望ましいことを示している。」 アル・シンディはアル・ナサーイ(8/124)の脚注で述べている。「これは苦難の時は孤立させる方が望ましいことを示している」 上記で引用した2番目のハディースでは、預言者 (かれに平安とアッラーのご加護を) は自らを孤立させる信者をアッラーのために闘うムジャヒードの次に位置付けられると申された。アル・ハーフィズ(6/6)はアル・ファースの中で次のように述べている。「人と付き合うことで罪を犯さないと保証できない場合,そしてこれらの罪が、人との付き合いの結果得られるハサナー(善行の報酬)の数よりも多いために、自らを孤立させる信者の徳は、ムジャヒードに劣る。しかし孤立することは苦難にある場合にのみ望ましいと見なされている。」 ムスリムが宗教的な確信を脅かされるような苦境に陥っていない時に孤立する場合、学者の見解は異なる。大多数の学者は隠遁するよりも人と交わる方が良いとし,その証拠としての原典を挙げている。その一部が以下に示される。 1 – それは預言者 (かれに平安とアッラーのご加護を) および過去の預言者たち(かれらに平安あれ)、サハーバ(アッラーがかれらを好まれんことを)の大多数のやり方である。(アル・ナワウィによるシャル・ムスリム, 13/34). 2 – アッ・ティルミディ(5207)およびイブン・マアジャ(4032)の伝承によると,預言者 (かれに平安とアッラーのご加護を)は申された。「人々と付き合い,その厄介さを我慢する信者は人々と付き合わず,その厄介さを我慢しない信者よりも、より多くの報奨を得る。」 (サヒーヒ・アッティルミーディ2035の中で、アル・アルバーニがサヒーヒに分類した) アル・シンディはイブン・マアジャ(2/493)の脚注で述べている。「このハディースは我慢強く人々と付き合う人は孤立する人よりもましであることを示している」 スブル・アルサラーム(4/416) の中でアル・サナーニは述べている。「これは人々が善に従い,悪を禁じ,丁重に扱うところで人々と付き合うことは、人々と距離を置き,付き合いを我慢しないものよりもましであることを示している。」 3 – アブ・フライラ(アッラーが彼を好まれんことを)の言葉を伝えるアッ・ティルミ‐ド(1547)の伝承によると,「アッラーの使徒(かれに平安とアッラーのご加護を) の教友が小さな井戸のある峠にやってきた時,その水があまりに美味であったため非常に喜び,『隠遁してこの峠に暮らすのはどうだろうか。だがアッラーの使徒(かれに平安とアッラーのご加護を)のお許しを得てからにしよう。』と言った。その後アッラーの使徒(かれに平安とアッラーのご加護を)に尋ねると、『止めなさい。70年間神殿で祈りつづけるよりアッラーのために闘い続けるほうがよい。アッラーがお前をお赦しになり,天国に入れて戴きたくないのか。アッラーのために闘いなさい。雌ラクダの2回の搾乳の間にもアッラーのために闘う者には、天国が約束されている。』」(サヒーヒ・アッティルミード1348の中で、アル・アルバアーニがハサンに分類された) 正当なシャリアの目的のために、人々と交流することによってムスリムが得る御利益は、イスラームの儀式の確立,ムスリムの数を増やすこと,ムスリムを援助してあらゆる善行を広めること、ジュマ(金曜礼拝)や合同礼拝に参加すること,葬式の参列,お見舞い、ジィクルの集会に参加することなどである。 (ファス・アル・バアリ, 13/43); アル・ナワウィによるシャル・ムスリム, 13/34). アッラーは強さの源である。アッラーが最もよくご存知である。アッラーが預言者ムハンマド,その一族と教友に恩恵と平安を与えられんことを。
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